過去LOGその3


2010/12/30:

Panasonic RP-HJE900を測った結果追加。

なぜ今HJE900なのか?・・っていう意味は全然ありませんが。
新しい測定方法(semi-dual ch method)に合わせて測定したので、ついUP。


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結構よさげなZERO AUDIOの ZH-BX500。
簡単な感想文を書いてみる。


ややドンシャリ傾向っすかね。

<俺イヤーでの短所>
・高域の周波数の伸びはそれなり程度。これと低音の量の多さのため、全体としてはわずかに曇ってモコモコした音色に聞こえる。
・6kHz弱は少しピーキーな帯域あり。しかしボーカルの歯擦音はそう気になるほど目立つわけではないように思います。
・イヤピースが若干密閉しにくいタイプで(国産カナルでは標準的+αくらいはいけてはいますが)
 きっちり密閉すると上のグラフのとおり低音は結構でている様子。

<俺イヤーでの長所>
・上記の欠点はあるけれど、全体的には外で使うのにはかなり好ましいバランスと思われ。シングルBAとしてはなかなかの出来ではないかしらん。
・価格に対して、妥当な作りと見た目。
・シングルBAですので、アッテネータで高域を相対的に増強して遊べそう。


据え置きのヘッドホンアンプ(m902:出力インピーダンス1.3Ω程度)に、
ER-4P用のS化ケーブル(68Ωの抵抗入りケーブル)を入れるとこんな感じになりました。

んー・・・、68Ωは入れすぎかな?20−30Ωくらいが良いかも。
でもなんかちょっとMDR-EX700とか1000風にも見へるかしら↓。



ZH-BX500に68Ωのアッテネーターを追加して実際に聴いてみましたところ、本当にMDR-EX1000風に聞こえるので笑ってしまう。
(あくまで自分のダメイヤーでそう思っただけですから、MDR-EX1000ユーザーの方はお気になさらぬように。)
全体的にはER-4BとER-4Sの間くらいのハイ寄り感。
鮮度バリバリですが、やっぱ6kHz弱のピーク部分が目立つので、
飛び道具的な感じ。
ん〜・・でも20〜30Ωくらいのアッテネーターなら、本当に良い感じになるんではあるまいか。ちょっくら秋葉原の海神無線に行きたくなるよん。


ところで、DAPの出力インピーダンスは以下のように1Ω〜32Ωとパラバラです。

・最近のiPodやiPhone:2Ω前後(オーディオ全帯域20-20kHzでインピーダンスはほぼフラット)
・sonyのNW-X1060:3.8Ω@1kHz(周波数依存性あり。17.5Ω@20Hz、5.4Ω@100Hz、3.8Ω@1kHz、4.6Ω@10kHz、7.2Ω@20kHz)
・HiFiMANのHM-802のGameAmp:32Ω(オーディオ全帯域20-20kHzでインピーダンスはほぼフラット)
・HiFiMANのHM-601:11Ω(オーディオ全帯域20-20kHzでインピーダンスはほぼフラット)

DAPの出力インピーダンスは、まあザックリ10Ω前後とみてよいかと思いますので、
上の据え置きヘッドホンアンプでの測定時よりも、少し高域よりになるものと予想されます。


インピーダンス(非装着時と装着時)

fs=2kHzくらい。5.4kHz、9kHzあたりに小さなレゾナンスあり。
6kHz弱の音圧特性のピーキーさとも良く対応していますわな。

またRchの3kHzあたりに何かアノーマリがありそうにも見える。たいしたことはないんですけどね。


2010/12/29:メモ書きしよう

音像とか?音の広がりとはなんぞや?

という、調べごとについて、
あまりにもいろんな仮説がありまして、相互に整合性があったりなかったり、
カオスな状態であることは分かりましたので、メモ書きしていきます。

結局、生理学とか神経学とか心理学の領域であって、進化の適応のデタラメさや、後天的な学習効果がありましょうから、一筋縄ではいかない様子。



【音による空間知覚について、あれこれメモ】

左右方向の知覚
 1)両耳間時間差(ITD)/位相差(IPD)
   ・先行音効果(第一波面の法則、Haas効果)
   ・1.5kHz以下の周波数帯域を手がかりにしている。
    1.5kHzを超えると、両耳感の位相差が2πを超えるため、方向に多義性が増してしまい、方向推定が一意に決められなくなる。
 2)両耳間レベル差(ILD)
   ・±10dB程度の音圧差で、側方に知覚させることができる。
   ・人間の聴覚は、側方に対しては方向検知の精度が低く、定位の決定があいまい。(コーン状の混同(cone of confusion)と呼ばれる原理的な問題が存在する)

前後・上下方向の知覚
 1)HRTFの振幅スペクトルが重要な手掛かりになっている。(spectral cue)
   ・spectral cueは、5kHz〜10kHzの周波数帯域に多く存在する。
   ・よって前後・上下方向の知覚には5kHz〜10kHzの成分が必要。
   ・具体的には、主に耳介によって生じるスペクトルのピーク/ノッチ(山谷)を手がかりにしている。(こちらのP7上部のグラフ参照)
   ・例えば、音源が上下に移動すると、ノッチの周波数上の位置も上下する
   ・特にノッチは複数存在しており、これにより多義性を避けることで、上下方向特定の精度を高めている。
 2)スペクトルのピーク/ノッチが発生する主な要因
   ・とりわけ耳介のconchaが重要。(こちらのP8参照)
   ・conchaをモールドして埋めてしまった実験では、HRTFのスペクトル上の4kHzのピークと、8kHzのノッチが消滅する。(spectral cueが減少)(こちらのFig.1 a) b)を参照)
 3)spectral cueの学習
   ・spectral cueは後天的に学習している。
   ・耳介をモールドで埋めると、被験者は一時的に音像定位が困難になるが、3〜6週間で定位の精度を取り戻す。(学習する)
   ・驚くべきことに、被験者が耳介のモールドを取り去り、元の耳介に戻っても音像定位には異常が現れない。spectral cueは一旦学習すると「プリセットパターン」のように記憶される様子。
    (スピーカーやヘッドホンの音に慣れる、というのも同様な過程ではないだろうか・・)

距離の知覚
 1)被験者になじみがある音(例えば、通常の話し声)の場合
   ・1.5mまでは距離に依存したHRTFの変化によって、比較的正確に音源距離を推定することが出来る。
   ・1.5m以上ではHRTFは殆ど変化しなくなってしまうため、音色の変化を手がかりにしている。
   ・音色変化の成因(1):音源が遠くなり音圧レベルが低下すると、等ラウドネス曲線に応じた知覚されるスペクトルの変化が発生し、音色が変わる。(低域と高域が減少して聞こえるのでカマボコ風の特性に聴こえる?)
   ・音色変化の成因(2):音源が遠くなるに伴い、空気の音響吸収(吸収率は周波数の2乗に比例)により、高域の音圧が低下する(空気の熱伝導や粘性、酸素分子の運動エネルギーへの置換が原因)。JIS Z8738等によれば、音が空気中を10m進むと10kHzで1.2dB、20kHzで6dB程度音圧が下がる。(@1気圧、20℃、湿度60%)
   ・なじみがある音でも、あり得ないような条件下では(例えば「ささやき声」の音源を、10m距離からスピーカーで再生する)正しく距離を見積もれない。
 2)被験者になじみのない音の場合
   ・HRTFによる推定が可能な1.5m程度までが、距離を正しく見積もれる限度。

<今日はここまでか>


2010/12/26:

こちらのパブリック・ドメインの音源をホゲホゲと聴いております。

えーと著作権って50年間でしたっけ?
50年前というと1960年なわけで、これは結構重要なポイントです。

というのは、1950年代後半から既にステレオ化も成されており、
S/Nやダイナミックレンジも急激に良くなった時期ですので、
十分聴ける音質の録音も含まれているからです。

歴史的に価値のある・・・っていうか、珍演奏としか思えないような録音もありニヤニヤしていまいます。


2010/12/23:負け抜きトランジェント大会

音に広がり感がある、っていう定評(風評?)があるイヤホンって、一体どういうリクツでそう感じるんでしょうか?
「気のせい」ってのも大いにありそうですが、それは一旦おいといて・・・)

両耳による効果で起きているのなら
 ・両耳時間差
 ・両耳位相差や相関係数
 ・両耳強度差

そうでないなら、
HRTF、方向決定帯域や、実際にイヤホンで発生している共鳴なんかに関連しそうな、
 ・スペクトル(F特)の静的/動的なパターン。
 ・トランジェントなんかの音圧の動的な変化。

・・・ってくらいしか自分は思いつきません。


しかしですよ。ことイヤホンに限って言えば、
両耳による効果(強度差、位相差、相関、時間差)は、イヤホンの種類で大きな違いがあるようには思えません。

そうすると、残りは、
F特になんらかの特徴があるのか?
(※)
あるいは、もしかして
単にトランジェント(過渡応答)が悪いからじゃね?
・・・という、わりとミモフタモない疑問を持っている今日この頃の俺様。

ということで、とりいそぎ、F特と過渡応答(インパルス応答なんか)のグラフを見比べて、音の広がり感と関係あんのか?見てみたいような気がします。

しかし、どれを何機種比較すべきか?

まず「比較的音に広がり感を感じる」イヤホンってなんでしょう?
自分がパッと頭に浮かぶのは、triple.fi 10proです。
最近の機種では、sonyのMDR-EX1000が広く感じました。
他にもFinal audio designのいくつかの機種も、広がり感があるような人様の感想を見たことがあります。


次に「比較的音に広がり感を感じない」イヤホンって何でしょう?
えーと・・こっちはイヤホンとしてはむしろ普通なのでちょっと選択が難しいっすね。
ER-4シリーズとか?


そういったわけで、
音の広がり感が大きく感じる、あるいはものすごく狭く感じるって機種をご存知の方は教えてくださいマセ。

(※)F特が原因、ってことも結構ありそうな気がします。例えば相対的に100Hz〜200Hzあたりと、高域の一部が目立つ機種・・とかなんとかね。デタラメですけど。


2010/12/19:

http://goldenears.net/board/28068

山米舛氏の人工耳に関する素晴らしい考察。感謝。
(google翻訳で、部分的に分からないところはあるが、何とか読んでみる。)

お師匠と呼びたいが、オイラはバカチンなので多分許してくれないでしょう。


2010/12/19:おまけイヤホン

ヘーイ!、紀伊国屋に行ったらFinal audio designの新しいイヤホンの付録が付いた・・

・・・普通に書きましょう。


「ヘッドフォンブック 2011」(ムック)購入す。

最後の方の「ビンテージギャラリー」が良かったっす。
大昔の機種であり、
大人の事情に縛られないためか、割と言いたい事を言っているし、書いている方の人柄も出ていて読んでいて楽しい。

そして、付録の黄色いイヤホン、測ってみました。

【グラフ1】周波数特性の比較

うーん。単品で売っているUと、あんまり変わりないかも。


【グラフ2】Piano Forte(ふろく)の、密閉度(装着の仕方に相当)による周波数特性の違い

こちらもPianoForteUの場合と同様に、ごく微妙な装着の塩梅で、平気で10dBくらいは低音の量が変わっちゃいます。
ですので、音の感想などの個人差は大きく出そうなイヤホンです。

いずれにせよ、最低共振周波数(200Hz前後)から下の周波数は、
12dB/octくらいの割合でカクンと音圧が落ちてしまう。(1kHz以下は小さい密閉型スピーカー風の周波数特性に見えます)
重低音の再生はちょっと厳しい予感。

一方1kHzより上の高域については、イヤホンとしてはそう甚だしくはないとは思いますが、若干音圧の山谷や位相の暴れが大きいようにも見える。
(非装着時のインピーダンス曲線【グラフ3】から、3kHz、6kHz前後のピークとの対応が確認できる。)
高域の伸びは12kHzあたりまでは何とか頑張っているが、もうちょっと伸びてほしい気もします。

ありていに言えば、かなりローファイ風で、かつ、それなりにクセのある音質と思われ。

【グラフ3】Piano Forte(おまけ)のインピーダンス(非装着時)LchとRch

むう。
製品版のPiano ForteUよりも、
オマケの方が左右チャンネルのインピーダンスが良く一致してるぞ、と。
(っていうか、自分の個体の製品版は、左右インピーダンス揃わなさスギだと思うヨ。fsが30-40Hzも違うのはちょっとイヤ。)
こーいうのは個体ごとの当たり外れなんで、ある程度は仕方がないとはいえ、なんかちょっと悔しいぞ。


2010/12/18:Final audio designの新作

ヘーイ!、ヨドバシカメラに行ったらFinal audio designの新しいイヤホン、
PianoForteUが大量に並んでましたよ。すごいっす。

4000円弱とお手頃価格でありましたから、試してみました。

俺測定結果はコチラ


2010/12/12:ジッターの続き。FFTの周波数分解能を上げてみる編

WaveSpectraだと、最高でサンプル長は2^17(131072サンプル)ですが、
Stereophileみたいに2^20(1Mサンプル)長でFFTしてみたいなあ・・・という、しょーもない事をやってみる。

1Mサンプルへ上げると、周波数分解能は8倍にUPしますので、それなりにうれしいこともあるかも(0.3662Hz→0.0458Hzになるはず)。

ところが、1M長でFFT出来るツールは探せどもWebでは見つからずに、しょんぼり。

しかたなく、Excelで作ってみる。(ふっ・・・おいらVBAくらいしか使えないからさ。)

といってもVBAで作ったのは、FFTのコアの部分だけ。(表示まわりをExcelまかせで全くやりませんのでとても楽です。)
そしてWindowの処理は
ブラックマン・ハリス7項の窓関数をセルに打ち込んで対応しますた(汗)

問題は1M長のFFT演算時間ですが、
いくらDFTに比べて圧倒的に効率のよいFFTとはいえ、
1M長で計算すると、ざっと2000万回は演算するはずで、VBAで出来るのか?ちょっとドキドキもの。

結果として、おいらの6年前のXPマシンでも、3分くらいで何とか演算が終わる模様。(遅)

試しにDA10で測定したデータをFFTしてみると・・・


いちおう、周波数分解能はウルトラ級(笑)の
0.0458Hz・・・になっているはずさ。 意味あんのかしらん?



んー・・・。

メインローブの幅を見ると、確かに分解能は8倍上がっていますが・・・
そんなことよりも、複数回測定してアベレージングしてないので、ノイジーでけっこうキツイものがあります。
(DA10で発生する、100Hz近辺の小さなノイズがほとんど埋もれかけてしまっていることがわかります)

FFT長やアベレージング有無/回数でも、結果が大きく変わってしまいそうですねん。

しかし・・・さすがに数十回〜数百回のアベレージングまでやると、処理が終わるまでに
日が暮れてしまいますので、Excelではこれ以上は無理かなあ・・・。

そして 相対比較するにしても、再生・録音機器に加えて、ソフトでの処理の条件もきちんと揃えないとダメっすねぇ・・・(あたりまえか)


2010/12/7:そしてやっぱりワカラナーイ

・ランダムなノイズも位相雑音としてカウントするのならば、WaveSpectraでアベレージングしてしまうのは正しくないような気もします。

・ブラックマン・ハリス7項のFFT窓は、方形窓と比較して、数倍メインローブの幅が広がってしまう(周波数分解能はさほど良くない)ので、
 出来れば1M長(2^20)くらいのFFTサンプル数にして、周波数分解能を稼ぎたいが、残念ながらWaveSpectraは2^17までが最大。
 (先日のRMSジッターのグラフ上で、印加した信号から2〜3Hz分も信号が広がっていたのは、このせいですな。きっと。)


どーしましょうかね・・


2010/12/5:そしてなぜかExcel

、WaveSpectraのデータ解析用にExcel97を使っていたのですが
さすがに
Excel97だと、行数制限(MAX65536)で高分解能時のFFTデータが取り込めなかったりで、限界を感じてきたので2010を購入す。
2010だとメモリが許す限り行数増やせるらしいぞ。

そして、懸案事項であるジッターについて(まだ?)お試し中。

「dBなんかじゃなくて、時間でジッターが出てこないとつまんないZE!」

・・・という、俺様ちゃんの内なる心の声に従いまして、RMSジッター(時間)へ何とか変換するマクロをショボショボと作っております。

だってCとか使えんのですもん俺・・・・・(愚痴り)。

WaveSpectraで測定したdB値を、ジッター時間に変換するのは、
以下の手続きをプログラムか関数で書いてやればOKと思われ。(以下の「参考URL」をご参照。)

@WaveSpectraのデータを取り込む。
AWaveSpectraの測定結果をdB→dBc/Hzへ変換:L=(P-P0)-10log(1.2×ΔBW)
+2.5 【2010/12/12訂正:+2.5が抜けてました。ごめんなさい。】
 P:ノイズの電力、P0:印加信号の電力、ΔBW:FFT分解能(Hz)
B各周波数帯ごとにRMS PHASE JITTER(radian)へ変換:SQRT(2*10^(L/10))
CRMS JITTERへ変換:RMS JITTER(radian)/(2*π*f0)
 f0:印加信号の周波数。
D任意の周波数範囲で積分

参考URL

フェイズノイズ測定(WAVECREST社サイト)
http://www.wavecrestkk.co.jp/app-phasenoise.pdf

スペアナで SSB位相雑音 C/N を測定する(RF Design Note社サイト)
http://gate.ruru.ne.jp/rfdn/TechNote/SpaCN.asp

Converting Oscillator Phase Noise to Time Jitter(AnalogDevices社サイト)
http://www.analog.com/static/imported-files/tutorials/MT-008.pdf

サンプル化システムに及ぼすクロック位相ノイズとジッタの影響(AnalogDevices社サイト)
http://www.analog.com/static/imported-files/jp/application_notes/393937171AN_756.pdf

 


めんどくさ・・・

しょぼしょぼExcel2010をインスコ後、しょぼいマクロを組んでいる途中で、わからない点が以下2点!。

【わからなかったこと2点】

・上の式Aの中にある帯域幅の補正ファクターは1.2としていますが(3dB程度降下を見込む)、
 窓関数Blackman-Harris 7 Termでこの値1.2が適切なのか?は良くわかりません。(え〜?)
 
今回は1.2で行く!・・・根拠はないが。

・TotalRMSジッター値は、ある周波数区間で積分する(といっても、短冊状にroot-sum-squareを取るだけですが)必要がありますが、
 「どっからどこまでとればいいのよ?」という範囲が不明。
 StereoPhileの測定を見てもよくわかりません。書いとけよう〜。
 あまりに印加した信号の近傍から積分を開始すると、異様にジッター値は上がるでしょうし、
 あんまり遠くから開始すると今度は少なく表示されすぎる、ということは大いに発生しそうです。

 答えはよくわかりませんでしたので、
しかたなく決め打ちでやるしかなさそうです。
 いい加減ですが、条件変えなければ比較にはなるでしょう。・・・きっと。

 俺様ちゃん測定ではとりあえず、印加した信号+5Hz〜3500Hzとしてみました。
 


【俺測定&マクロでやってみた結果】Lavry DA10 (44.1k24bitTestSignal 11025Hz) ヘッドホン出力

(※グラフ修正:対数の目盛り線が見づらかったためグラフ差し替えました)
まあおおむね、どの帯域でもRMSジッターは6ピコセコンド程度也ね。(あってるのかな?)
100Hzのピークは謎ですが、なんだろうなあ。
とはいえこのピークも10psec未満ですの人間が検知することなど不可能でしょう。

5Hz〜3500Hz区間でのトータルRMSジッタは566psecで、ちょっと大きめにでてるような気もしますが、まあこんなもんかな?。

なお48kHzサンプリングで2^17=131072点FFTしていますので、
FFTの周波数分解能は0.3662Hzです
印加した信号の近傍5Hzくらいまでは、積分の範囲としては取らない方が良いのかも。
(このあたり、なんか根拠がほしいなあ・・)


2010/12/1:しつこくまねをしてみる

スペクトルのS/Nを改善して細かいトコまで見ようと、アベレージングを4096にしてみる
300回と比較して11dB程S/Nは向上するはず。

しかしね。アベレージングしちゃうと、非周期的なノイズはキャンセルされて、周期的なノイズのみ残ることになりますが
考えてみれば、これで本当にジッターの実態に(ダジャレではなく)迫っているのか?と言われれば釈然としないような気もします。

本当は非周期性のノイズに埋もれて、そもそも-120〜-130dBから下のジッターなんかわかんねえYO!ってのが実態だったりして。

・・・というような疑問もありつつ、とにかくやってみた結果は以下。

(いずれもヘッドホン出力から信号を採取しますた)






それぞれ特徴があって面白いですねえ。
(特にHM-602はちょっと面白いノイズフロアの形になってます。)

スペクトルから、ジッター(時間)のrmsなんかに換算するのは、かなり難しそうなのですが、定性的にはある程度の事が言えそうな予感もします。

ぼかあ、全然理解してないので無理ですけどね。


しかし結構おもしろいですわ。この測定は。


2010/11/28:まねをしてみる


BBSでmorrisさんに教えていただきました、下記サイトのマネをして
DACやDAPのヘッドホン出力のジッターを周波数領域で観察してみる。

【参考】
(1)FIDELIX社のサイト内:
http://www.fidelix.jp/technology/jitter5.html
(2)MSB Technology社の技術報告(pdf) 「Method for measuring low jitter levels in digital-to-analog converters」:
http://www.msbtech.com/support/JitterPaper.pdf

Signal Level [db] = 20 log ( 1/(2π* frequency of tone [Hz] * jitter [seconds] ) )

ということらしく、2ピコsecのジッターレベルは-137dBくらいのラインに相当する・・・らしいヨ。
16bitのテストシグナル(.wav)だとS/Nギリギリだから、こまけーこと言うんなら24bit以上で測っとけ!

・・と、どうもそういうことらしいのですが(違うかも)、
録音時ADのジッターやノイズが付加されたり、FFTのサンプル数、窓関数によってもクリティカルに変わるらしいので
「どーせ相対比較なんだから16bitで十分」と、勝手に判断しまして16bitのテストシグナルで試してみました。


【測定方法】
・いずれも無負荷にてヘッドホン出力から測定。
・再生信号ファイルは44.1kHz/16bit
・録音はSONY PCM-D50 (48kHz/24bit)
・WaveSpectra1.4.0にてFFT(サンプル数 131072(最大長)、Window=Blackman-Harris 7 Term、Averaging=300)




よさげなDA10。


微妙なm902。
11.025kHzのメインローブのすぐ周辺にピークが複数あり。
TOSとUSBでは、状況はそう変わらないように見えます。



がんばれiPhone4。
さすがにiPhone4は見劣りはしますが、違いが分かる程度なのかどうかは分かりません。

【結果】
それなりに違いは分かる様子あり。

相対比較は十分出来そうです。


2010/11/23:

ER-4PTって何だ?!

・・と期待して読んだら、

ER-4Pに航空機用のアダプターと、
何故か知らねど左右ドライバーのマッチングの証明書が付いて来るものだそうな。
(個人的には、どうせ全部測ってるんでしょうから証明書はER4シリーズ全部に付けとけばいいじゃん・・って思います)

要する4PTってER-4P for Traveling ってことらしい。
正直「今更?」って気もしないではありませんが、まあこういうニーズもあるのかも。

そして証明書は謎ですが、見たい気もしまーす。