以下はStereophile式、というかFIDELIX式のジッター測定をまねして試してみたものです。

なお以下の例では平気でアベレージングをしてますが、
今現在では、個人的にはアベレージングで加算平均して、ノイズフロアを見かけ上低減させるのは間違いだと思ってます。



2010/11/28:まねをしてみる


BBSでmorrisさんに教えていただきました、下記サイトのマネをして
DACやDAPのヘッドホン出力のジッターを周波数領域で観察してみる。

【参考】
(1)FIDELIX社のサイト内:
http://www.fidelix.jp/technology/jitter5.html
(2)MSB Technology社の技術報告(pdf) 「Method for measuring low jitter levels in digital-to-analog converters」:
http://www.msbtech.com/support/JitterPaper.pdf

Signal Level [db] = 20 log ( 1/(2π* frequency of tone [Hz] * jitter [seconds] ) )

ということらしく、2ピコsecのジッターレベルは-137dBくらいのラインに相当する・・・らしいヨ。
16bitのテストシグナル(.wav)だとS/Nギリギリだから、こまけーこと言うんなら24bit以上で測っとけ!

・・と、どうもそういうことらしいのですが(違うかも)、
録音時ADのジッターやノイズが付加されたり、FFTのサンプル数、窓関数によってもクリティカルに変わるらしいので
「どーせ相対比較なんだから16bitで十分」と、勝手に判断しまして16bitのテストシグナルで試してみました。


【測定方法】
・いずれも無負荷にてヘッドホン出力から測定。
・再生信号ファイルは44.1kHz/16bit
・録音はSONY PCM-D50 (48kHz/24bit)
・WaveSpectra1.4.0にてFFT(サンプル数 131072(最大長)、Window=Blackman-Harris 7 Term、Averaging=300)




よさげなDA10。


微妙なm902。
11.025kHzのメインローブのすぐ周辺にピークが複数あり。
TOSとUSBでは、状況はそう変わらないように見えます。



がんばれiPhone4。
さすがにiPhone4は見劣りはしますが、違いが分かる程度なのかどうかは分かりません。

【結果】
それなりに違いは分かる様子あり。

相対比較は十分出来そうです。


2010/12/1:しつこくまねをしてみる

スペクトルのS/Nを改善して細かいトコまで見ようと、アベレージングを4096にしてみる
300回と比較して11dB程S/Nは向上するはず。

しかしね。アベレージングしちゃうと、非周期的なノイズはキャンセルされて、周期的なノイズのみ残ることになりますが
考えてみれば、これで本当にジッターの実態に(ダジャレではなく)迫っているのか?と言われれば釈然としないような気もします。

本当は非周期性のノイズに埋もれて、そもそも-120〜-130dBから下のジッターなんかわかんねえYO!ってのが実態だったりして。

・・・というような疑問もありつつ、とにかくやってみた結果は以下。

(いずれもヘッドホン出力から信号を採取しますた)






それぞれ特徴があって面白いですねえ。
(特にHM-602はちょっと面白いノイズフロアの形になってます。)

スペクトルから、ジッター(時間)のrmsなんかに換算するのは、かなり難しそうなのですが、定性的にはある程度の事が言えそうな予感もします。

ぼかあ、全然理解してないので無理ですけどね。


しかし結構おもしろいですわ。この測定は。