SONY MDR-EX600
(2011/01/29新規追加)
2011/01/30インパルス応答とCSD追加
【グラフ1A】周波数特性 MDR-EX600(Lch/Rch) vs. ER-4P![]() 自分の個体では、左右chの特性の差異が比較的大きい様子あり。 (EX800STやEX1000よりも良くない結果でした。) ・3〜4kHz強の音圧の落ち込み具合が左右chで2〜3dB相違。 ・左右chで6kHzあたりのピーク位置が200Hzほど相違。 これらの左右chF特性の差異は後述のインピーダンスの特性差によっても確認することができます。 |
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【グラフ1B】周波数特性 MDR-EX600 vs. MDR-EX800ST (Sサイズのイヤチップ使用) ![]() EX600はEX800STと、特に良く似ているようです。 EX800よりも6kHz以上の高域が3dB前後大きい様子。 結果的にEX600は6kHz〜10kHzあたりがEX800STよりも目立ってしまって、 シャリシャリとした音調の印象を受けます。(俺主観) |
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【グラフ1C】周波数特性 MDR-EX600 vs. MDR-EX1000 (Sサイズのイヤチップ使用) ![]() EX1000と比較すると、 ・おしなべて2kHz以上の音圧が3dB前後低い。 ・3〜4kHzの音圧の落ち込みが大きく、不自然さが少し多そう。 |
F特性は3機種とも非常に良く似ています。
違いはそう大きくないようですけれど、あえて相違を強調して言えば・・
・EX1000が最も高音が強調された周波数特性。
・EX600はどちらかといえば、EX800STのF特性に近い様子。
・EX600の高域は全体としてはEX1000よりも少ないが、6kHz前後がより強調されてしまっている様子あり。
【グラフ2A】インピーダンス MDR-EX600 (非装着時/装着時 GIFアニメ)![]() EX600は、自分の個体では、左右chの特性差が少し大きく、ちょっとガッカリです。 (EX800STやEX1000は、自分の個体については、下記グラフのとおり、特性差は極めて小さく優秀でした。) |
【グラフ2B】インピーダンス MDR-EX800ST (非装着時/装着時 GIFアニメ)![]() |
【グラフ2C】【参考】インピーダンス MDR-EX1000 (非装着時/装着時 GIFアニメ)![]() |
3機種ともに、インピーダンス曲線は極めて似ているようです。
【グラフ3A】インパルス応答 MDR-EX600![]() |
【グラフ3A-2】CSD MDR-EX600 (左のインパルス応答から算出)![]() 3機種とも、6kHz弱のピーク部分残存する時間が長く、目立つだろうことがわかります。 (3機種中、特にこのEX600は相対的に共振の残存時間が目立っているようにも見えます) 一方、人の外耳道は閉塞しない普通の状態では、3kHz前後が共鳴しますので、 この相違(3kHz vs 6kHz)によって違和感を生じることが考えられると思います。 |
【グラフ3B】インパルス応答 MDR-EX800ST![]() |
【グラフ3B-2】CSD MDR-EX800ST (左のインパルス応答から算出)![]() |
【グラフ3C】インパルス応答 MDR-EX1000![]() |
【グラフ3C-2】CSD MDR-EX1000 (左のインパルス応答から算出)![]() |
【グラフ3D】【参考】インパルス応答 ER-4P![]() |
【グラフ3D-2】CSD ER-4P (左のインパルス応答から算出) ![]() ER4シリーズは、人の外耳道の共鳴に似せて3kHz前後にピークを生じさせている点が特徴。 理論的といえそうな設計ですな。 |
インパルス応答についても、3機種とも良く似てます。
BA型のER-4Pの収束っぷりと比べてしまうとかなり見劣りしてしまいますが、
ドライバー径が16mmφということを鑑みれば、EX600などの収束具合は頑張っているような気もします。
【3機種 俺総括】 ・3機種は全体の音の特徴は相当に似てると思う。事前に想像(妄想)していたよりもずっと似てました。 ・いずれの機種も、6kHz弱のピーク感は共通の問題のように思えました。 購入検討される方は、ボーカルの歯擦音、ハイハット、シンバルなんかの金物の音に注目して試聴されるとよいようにも思います。 ・なんとなく、お買い得感でいうとEX800STがいいかなって気もします。無償保証期間は付かなくなっちゃいますけどね。 |
以上
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